2011-06-16 18:06:52

預言者エリヤをテーマに、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで15日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇はキリスト教の祈りをめぐる考察を続ける中で、旧約聖書に登場する預言者エリヤを取り上げられた。

エリヤは紀元前9世紀、北イスラエルで活躍した預言者。エリヤの名は「主こそ私の神」を意味する。エリヤはその名のとおり、唯一の神である主を人々に知らしめるためにその生涯を捧げた。

偶像崇拝に反対し、人々が主なる神に立ち返るよう力を尽くすエリヤのエピソードを振り返られた教皇は、人々が神を締め出したところに生まれる偶像崇拝と、それが人の心を閉ざし、エゴイズムや破壊へと導いていく危険を、現代の全体主義や虚無主義の中にも指摘された。

預言者エリヤについての、教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

キリスト教の祈りをめぐるカテケーシスを続けながら、今回は旧約聖書中に語られる預言者エリアについて考察しましょう。エリアの祈りは旧約時代の取次ぎの祈りの典型として評価されます。

イスラエル王国にバアル神の偶像崇拝と折衷主義が広まっていた時代、預言者エリアは、イスラエル民族に神との契約を忠実に更新し、あらゆる形の偶像崇拝を排斥するよう促すために、神から派遣されました。

エリアはカルメル山上でバアル神の祭司たちと対決した時、イスラエルの民に神なる主を選ぶよう呼びかけ、彼らの心からの回心を祈りました (列王記上 18)。

さらに、エリアはイスラエルの人々を自分自身の祈りの方に引き寄せ、祈りを共にするよう働きかけました。エリアの祈りに答え、神はその忠実と恵みと救いをもたらす神の力を、天から下る焼き尽くす炎を通して啓示しました。

エリアは民を神の元に立ち返らせ、祖先が神と交わした契約を更新させることに成功しました。

私たちもエリアの模範に倣い、代願の祈りの力を確信することで、多くの人々に真の唯一の神を知らせ、あらゆる形の偶像崇拝を遠ざけ、十字架の木の上と、聖霊の炎の中に差し出された恵みを受け取ることができますように。








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