2011-04-29 17:51:38

ヨハネ・パウロ2世の棺、聖ペトロの墓前に運ばれる、列福式を前に


前教皇ヨハネ・パウロ2世の列福式を5月1日に控え、関連儀式・行事がバチカンおよびローマで始まった。

29日朝、バチカン・聖ペトロ大聖堂地下、グロッタにあるヨハネ・パウロ2世の墓所から、同教皇の棺が取り出された。

棺の前で、聖ペトロ大聖堂主席司祭アンジェロ・コマストリ枢機卿によって祈りがとり行われた。この祈りには、バチカン国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿、バチカン市国行政長官ジャヴァンニ・ラヨロ枢機卿、前教皇の秘書であったスタニスラウ・ジェビッチ枢機卿、前教皇官邸付の修道女たち、バチカン警察とスイス衛兵隊の責任者らが参列した。

厳かに連祷が歌われる中、棺は同じグロッタ内の、ヨハネ・パウロ2世の墓からわずかな距離にある、聖ペトロの墓前に運ばれた。ここでは、国務長官ベルトーネ枢機卿が祈りを唱えた。棺は金糸の刺繍が施された布で覆われた。

ヨハネ・パウロ2世の墓の上にあった大理石製の大きな墓碑は、現在グロッタ内に保管されているが、後、前教皇にゆかりの深いポーランド・クラクフに運ばれ、新福者に捧げた教会に置かれることになっている。

ヨハネ・パウロ2世の棺は、列福式の朝まで、グロッタ内に留まる。この後、棺は大聖堂の中央祭壇前に移され、列福式を終えたベネディクト16世現教皇や信者たちのオマージュを受ける。この期間、グロッタには一般の人は入れない。

そして、新福者ヨハネ・パウロ2世の棺は最終的に、聖ペトロ大聖堂・右側廊の聖セバスティアノ礼拝堂の祭壇下に安置される。この安置の作業は、5月2日夕方、大聖堂閉場後に予定されている。

復活祭の巡礼者に加え、列福式のためにローマ入りする人々も増え、バチカン周辺は活気を帯びている。

列福式前日30日には、ローマ市内のチルコ・マッシモで前夜の集いが行われる。

そして、5月1日午前10時から、教皇ベネディクト16世によってミサが捧げられ、この中でヨハネ・パウロ2世の列福が宣言される。

列福式翌日の2日には、バチカン国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿司式で、感謝のミサが捧げられる。

また、宗教行事以外の文化的イベントとして、ローマでは自治体主催でヨハネ・パウロ2世をめぐる写真・資料展が行われているほか、記念コンサートも催される。ヨハネ・パウロ2世の司牧や霊性を様々な角度から考察するカトリック系機関主催の講演会やフォーラムなどもこれまでに行われている。








All the contents on this site are copyrighted ©.