2011-04-23 18:35:31

聖金曜日:コロッセオで十字架の道行、教皇「十字架は神の愛の輝けるしるし」


典礼暦でキリストの受難を記念する聖金曜日、23日夜、教皇ベネディクト16世による十字架の道行がローマ市内のコロッセオでとり行われた。

十字架の道行は、キリストの受難を黙想しながら行なう信心業で、イエスが死刑の宣告を受けてから、十字架上で最後を遂げ、墓に葬られるまでの過程を、14の場面に分け、各所ごとを黙想し祈るもの。

参加者らの黙想を助けるためのテキストは、聖アウグスチノ会修道女連盟会長のマリア・リタ・ピッチョーネ修道女によって準備された。

人々の祈りが響く中、ローマの家族をはじめ、エジプトやエチオピアの信者、病者とボランティアの人々、修道者らが掲げる十字架は、ローマ時代、多くのキリスト者が殉教した場所、コロッセオから出発し、対面するパラティーノ地区へと進んだ。信者たちの手にするろうそくの光が遺跡周辺に広がった。

教皇は最後に十字架を受け取り、イエスの受難の道行を締めくくられた。

説教で教皇は、「十字架は死の勝利のしるしではない。むしろ、それは愛の輝けるしるし、私たちが想像することも、知ることもできないほど大きい神の愛のしるしなのです」と強調。私たちに向かって身を屈められる神、私たちの人生の最も暗い部分にまでやって来られ、私たちに手を差し伸べ、ご自分に引き寄せてくださる神の愛を説かれた。

神の究極の愛を語る十字架は、人生や歴史のどのような局面においても神の愛の力に信頼するよう私たちを招いていると述べた教皇は、信仰を新たにし、エゴイズムや悪に結ばれた古い自分に死に、神の愛によって新しい人間に生まれることができるようにと、信者と共に祈られた。








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