2011-03-03 18:17:40

パキスタン:バッティ氏殺害に教皇の悲しみ、キリスト教共同体「少数派宗教の保護を」


教皇ベネディクト16世は、パキスタンの少数民族省大臣シャバズ・バッティ氏が殺害されたことに深い悲しみを表された。

ラホール大司教でパキスタン司教協議会会長ローレンス・サルダンハ師に宛てた弔文で、教皇は、暴力による死を遂げたバッティ氏を心から悼み、冥福を祈ると共に、パキスタン国民のために忠実に勇気をもって奉仕した同氏を思い起こされた。

バッティ氏はパキスタン政府で唯一のカトリック信者の大臣だった。昨年9月には、教皇と会見している。

教皇庁広報局長のフェデリコ・ロンバルディ神父は、今回の事件は新たに起きた非常に重大な暴力であり、キリスト教徒と信教の自由一般に向けられた暴力に反対する教皇のこれまでの度重なる呼びかけを指摘した。

ロンバルディ神父はパキスタンにおける宗教間の平和な共存に努力したバッティ氏の証しを振り返ると共に、言語道断の暴力への非難と、信教の自由と迫害下にあるキリスト教徒の擁護の緊急な必要性を表明した。

バッティ氏暗殺の知らせを受け、パキスタン各地の主要都市でキリスト教徒共同体による自発的なデモンストレーションが行われた。

パキスタンのカトリック教会とプロテスタント各派は共同声明で、諸宗教間の調和のために働いたバッティ氏を惜しむと同時に、少数派宗教の信者の生活と自由を守り、同国における過激主義をくい止めるよう訴えた。同国のキリスト教共同体は、教会系の学校をも含めて3日間の喪に服した。

4日、バッディ氏の遺体はイスラマバードの教会に移され、そこで追悼ミサが行われる。そして、その後、同氏の故郷ファイサラーバードのキリスト教共同体の村で葬儀が行われる。







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