2011-02-18 14:57:01

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2011.2.16)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日のカテケーシスでは、16世紀スペインを代表する神秘家、カルメル会士、十字架の聖ヨハネについて考察しましょう。

聖ヨハネは貧しい家庭に生まれ、若くしてカルメル会に入会し、司祭に叙階されました。

その後、彼はアビラの聖テレジアに出会います。この出会いは二人の大聖人にとって決定的なものとなりました。そして二人はカルメル会改革に着手するのでした。

聖ヨハネは、聖テレジアが創立した女子カルメル会修道院の聴罪司祭となりました。そして、彼らは共に、霊的生活において神が霊魂に及ぼす働きを豊かな表現で解説しました。

聖ヨハネは自分の属する修道会からの誤解や迫害にも関わらず、西方カトリック霊性界で最高峰と目される神秘書を記しました。彼の4大作品は「カルメル山登攀」「暗夜」「霊の賛歌」「愛の生ける炎」です。

これらの著作の中で聖ヨハネが特に解説しているテーマは、「霊魂の浄化」でした。

聖ヨハネによれば、私たち人間は被造物の中にこの世に生ける神の跡を見出すことができます。しかしながら、信仰こそが唯一、神そのものを知ることのできる手段なのです。

能動的であると同時に受動的である霊魂の浄化の過程は、私たちの側からのはっきりとした努力を必要としますが、その真の中心は常に神にあります。

すべての人間にできること、それは霊魂内における神の愛の働きを前に自分自身を謙遜に従わせることです。

この意味で、十字架の聖ヨハネは、私たちにとって霊的成熟の道における謙遜な献身と堅忍の素晴らしい模範といえましょう。







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