2010-12-15 17:54:30

聖ヴェロニカ・ジュリアーニをテーマに、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで15日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシスで、教皇は、今月27日に生誕350年を記念する聖ヴェロニカ・ジュリアーニの生涯とその霊性を振り返られた。

修道女にして神秘家であった聖ヴェロニカは、1660年、中部イタリア・メルカテッロの裕福な家庭に生まれ、本名をオルソラといった。7歳の時、母を失い、父と共にピアツェンツァに移った。この町でオルソラは修道生活への召命を育んでいった。17歳でチッタ・ディ・カステッロのカプチン・クララ会に入り、以後、ここで生涯の残り50年間を観想生活に捧げた。

オルソラが受けた修道名「ヴェロニカ」が「真の面影」を意味するように、彼女は厳しい修道生活の中で、多くの苦行や苦しみ、神秘体験を通して、自らを十字架につけられたキリストの真の面影と一致させていった。

1716年、56歳で大修院長となり、1727年、病気による重い苦しみの中にも信仰による深い喜びに満たされ67歳で帰天するまで、その任を務めた。1839年、教皇グレゴリウス14世によって列聖された。

聖ヴェロニカ・ジュリアーニは、書簡や詩など多くを書き残したが、中でも1963年から34年間、2万2千ページに渡り書き続けられた「日記」は、彼女の観想生活を知る上で非常に重要なものである。

彼女の霊性はキリストを中心に据えたもので、誠実な花婿キリストから愛されるという体験、その愛によりいっそうの情熱的愛をもって応えたいという願いに満ちている。

ヴェロニカ修道女の中で、すべては愛という鍵のもとに解釈され、それは彼女に深い平安を与えた。キリストへの愛のために、人間として可能な限りの愛をキリストに差し出すという喜びをもって、あらゆる事柄をキリストとの一致のうちに生きた。

受難・死・復活のキリストに深く一致した彼女は、キリストと似た者となるために、祈りと自己犠牲、聖なる貧しさの追求のうちに、教会を強く愛し、全世界の救いを欲した。

教皇は、聖ヴェロニカ・ジュリアーニに倣い、完全な信頼をもって主に一致すると同時に、その花嫁である教会に一致し、すべての罪人を救うための十字架上のイエスの苦しみと愛に参加し、地上の歩みの目的地である天国をしっかりと見つめるようにと、信者たちを招かれた。







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