2010-11-16 17:38:38

「現代に福音を伝える表現とは何か」文化評議会関係者に教皇の励まし


教皇ベネディクト16世は、教皇庁文化評議会の関係者に挨拶をおくられた。

同評議会(議長:ジャンフランコ・ラヴァージ大司教)は、10日から13日まで、「コミュニケーション文化と新しい表現」をテーマに、定例総会を開催していた。

最終日、教皇はバチカン宮殿で総会参加者とお会いになった。

この席で教皇は、コミュニケーションと表現を語ることは、現代の社会・文化間の一つの重要な結び目を語ることであると同時に、キリスト者にとっては、その愛と叡智を通して人間に御旨を啓示し表現することを望まれた神ご自身の神秘に近づくことでもあると述べられた。

今日、司牧者と信者らが教会共同体の中で特に信仰から離れた人々、無関心な人々に福音のメッセージを伝えることに困難を感じているという現実を教皇は見つめつつ、すべての人々に救いの福音をもたらすために、より創造的で新しい表現手段を、批判精神と識別力を持った上で、開拓していかなければならないと話された。

また、様々な情報技術に囲まれた若者たちが、しばしば人間的成長に寄与しないコミュニケーション形式に浸り、かえって孤独に陥っている現象にも触れた教皇は、創造的知性に応える教育と、人間的コミュニケーション推進の必要を説かれた。

福音を文化に根付かせるという難しくかつ魅力ある課題に対し、教会は象徴やイメージ、典礼、芸術などの素晴らしい遺産を有効に活かすことができると教皇は指摘。

しかし一方で、芸術やイメージ以上に福音のメッセージを刻み込むことができるのは、「キリスト教的生活の美しさ」であり、究極には愛だけが信仰を信じうるものとすると強調された。

教皇は、聖人たちの生涯が私たちを魅了し続けるように、現代の教会もまた、生き方そのものを通して福音を明確に語る人々を必要としていると話された。







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