2010-10-05 18:02:22

パレルモ訪問:教皇、シチリアの若者たちに励まし「善に根を下ろし成長しよう」


教皇ベネディクト16世は、司牧訪問先の南イタリア・パレルモで3日、青少年との交流を持たれた。

夕方、中心街の広場で行われた集いには2万人の若者が参加、教皇の言葉に熱心に耳を傾けた。

シチリア司教団主催の「家庭と青少年の大会」を締めくくるこの出会いで、教皇は青少年育成の基礎・土壌となる家庭の大切さを改めて示された。

両親は子どもの支配者ではなく、神の最初の協力者として子どもに命の意味と信仰を伝える存在であると教皇は強調。

「主の教えを愛する人は幸い」、「その人は流れのほとりに植えられた木」であると言う詩編1の言葉を引用しながら、その「流れ」とは人生を支える「信仰の流れ」であり、木(人)が愛と信仰という栄養を得て育つための豊かな土壌作りには、「小さな教会」である家庭の存在がとりわけ重要であると説かれた。

失業をはじめ、シチリアの若者たちが抱える多くの困難とその背景にある社会的状況を注視しつつ、特に社会悪の問題に触れた教皇は、「皆さんは善の流れに根を下ろした木々です。悪に立ち向かうことを恐れてはなりません。皆で一緒に森のように成長するのです。その森は静かではあるが、多くの実を結び、命を与え、この地を深いところから新たにするでしょう」と話された。

また、教皇が「マフィアの影響に負けてはなりません。マフィアは死に向かう道、福音と相容れないものです」と述べると、広場に大きな拍手がわき起こった。

「福音の道を選ぶ若者と家族がいるところには、希望があります。皆さんこそが希望のしるしです」「皆さんがこの地の塩と光であるように」と、教皇はシチリアの家庭と若者たちに力強い励ましをおくられた。







All the contents on this site are copyrighted ©.