2010-09-30 15:50:20

教皇一般謁見・講話要約(2010.9.22)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

皆さんもご存知のように、私は英国訪問から帰ってきたばかりです。英国の皆さんに心からの挨拶をおくります。また、マスメディアを通して、今回の訪問に協力してくださった多くの方々にも深く感謝します。この訪問は、聖座と英国の今後の継続的な関係を強める新たな重要な契機となることでしょう。

訪問初日、スコットランドの首都エジンバラで、エリザベス2世女王陛下およびエジンバラ公の温かい歓迎を受けました。 同日午後、グラスゴーにおいて、ベラヒューストン公園の素晴らしい夕日を背景に、多くの大司教・司教・司祭・修道者、そして沢山の信徒の参加を得て、ミサを捧げました。私の敬愛する前任者ヨハネ・パウロ2世教皇もまた、28年前、この同じ公園でスコットランド人たちのためにミサを捧げました。

2日目、ロンドンでは、数千人のカトリック学生や児童たちとの喜ばしい出会いを体験することができました。それは、英国中にいきわたるカトリック校の多くの教師たちの素晴らしい働きを思い起こす機会でもありました。続いて、異なる宗教の代表者たちとも有益な集いを持ちました。

その後、すでに数回にわたりローマにもおいでくださったカンタベリー大主教にお会いし、英国国教会の司教団からも温かく兄弟的な歓迎を受けました。そして、テムズ川を渡り、ウエストミンスター・ホールに赴き、英国の政治・文化関係者を前に、宗教と理性の誠実な対話の重要性や、今日における聖トマス・モアの現代性などについて話す機会を持ちました。

そして、この日の締めくくりとして、ウエストミンスター・アベイにおいて、カンタベリー大主教と共に、聖エドワードの墓前で神に感謝の祈りを捧げることができました。

訪問3日目の朝、キャメロン首相はじめ英国国会議員たちと挨拶を交わしました。その後、ウエストミンスター・カトリック大聖堂で、素晴らしい伝統的典礼音楽と共にミサを捧げ、午後には、カトリック女子修道会の運営する老人ホームを訪問し、お年寄りたちと親しくひと時を過ごしました。また、児童擁護のために奉仕する人々とも会い、感謝と励ましの気持ちを伝えることができました。

訪問最終日の朝、バーミンガムでジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿の列福式をとり行う喜びを得ました。その後、英国のカトリック司教たちとも温かい兄弟的な出会いを持ちました。

この日は私個人にとっても大変意義ある一日でした。教会は偉大な英国人、ニューマン枢機卿の聖性を讃えました。私は彼の生涯とその著作に長い間感嘆してきました。世界の多くの国々で、ニューマン枢機卿は今でも無数の人々から評価されています。

福者ジョン・ヘンリー・ニューマン枢機卿の、様々な犠牲をも厭わない、明晰な精神に基づく、愛における真理の追求は、教会との交わりのうちに神を知り愛したいという純粋な熱望の素晴らしい証しであり、私たちを神の愛へと駆り立てる真の模範です。
 







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