2010-09-17 17:04:21

英国訪問:グラスゴーで教皇ミサ「今日の文化にキリストの福音を」


16日、教皇ベネディクト16世は英国北部グラスゴーでミサを捧げられた。

英国公式訪問の初日、スコットランドの首都エジンバラでエリザベス2世女王の歓迎を受けた教皇は、午後、同地方最大の都市グラスゴーに向かわれた。

スコットランドではスコットランド国教会の信者が大半を占めるが、カトリック人口は約14%と、英国全体においては比較的多い割合を持つ。

晴れ渡った青空の下、ミサ会場のベラヒューストン公園には、およそ7万人の信者が集った。

教皇はミサの説教で、今日の文化にキリストの福音を伝え続けることの大切さを強調。政治家や教育者、その他すべての人々が、自分の使命を自覚し、それぞれの才能や経験を信仰への奉仕に活かして欲しいと願われた。

相対主義の蔓延と共に、人間の普遍の真理がかき消されようとしている現代文化において、宗教的信条は押しやられるばかりか、自由に敵対するものとさえ見なされる傾向があると指摘しつつ、教皇は、宗教とはむしろ真の自由と尊重の保証となるもの、すべての人々を兄弟姉妹として見ることを可能にするものであると説かれた。

こうした中で教皇は、信者たちは公の場で信仰の模範となるだけでなく、信仰から来る知恵と世界観を社会に広く示すよう望まれた。

この日、聖ニニアンの祝日が記念されたことに触れながら、教皇はスコットランドにおける最初の宣教者の一人である同聖人をはじめ、この地に世紀にわたり今日まで勇気をもってカトリック信仰を伝え続けた数知れない先人たちを思い起こされた。

教皇はスコットランドの若い信者たちに対し、主キリストと自分自身に誇りをもって生き、麻薬や金銭など、破壊と分裂をもたらす今日の社会の誘惑に隷属することなく、一人ひとりに向けられたイエス・キリストの愛に信頼し、キリストを知り、愛するように励まされた。

こうしてスコットランドでの1日を終えられた教皇は、同日夜、ロンドンに移られた。







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