2010-08-30 18:44:38

教皇一般謁見・カテケーシス(2010.8.25)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

私たちは人生の中で多くの親しい人々と出会います。その中のある人々はすでに神のみ腕の中で憩っていることでしょう。そして、他の人々はまだ人生の歩みを私たちと共にしています。私たちが互いに善を与え合い、信頼できる人々、それは私たちの両親や親戚たち、先生方、そして多くの友人たちです。

私たちのキリスト教生活において、信仰の歩みを共にする「旅の友」を持つことも大切です。信仰の旅の友とは、たとえば霊的指導者や聴罪司祭、また信仰体験を話し合える人々、そして聖母マリアや聖人たちです。祈りと取り次ぎをもって、いつも自分の近くにその存在を感じ、信仰生活の模範とするためにも、誰でも自分が特に親しみを感じる聖人を持つことが大切です。ですから、皆さんに聖人たちを親しく知るようにと勧めたいと思います。それにはまず、自分の霊名の聖人から始めるのがよいでしょう。その聖人の伝記や、もしあるならば、その聖人の著作を読むことです。そうすることで、彼らは、皆さんが主をより深く愛し、人間的・キリスト教的成長を遂げるための大きな導き・助けとなることはまちがいありません。

皆さんもご存知のように、私にも特に親しい聖人たちがいます。私の霊名の聖人たち、聖ヨゼフや聖ベネディクト、そして他の聖人たちです。中でも聖アウグスティヌスは、祈りと研究を通して、私にとって特に親しい、人生の「旅の友」となってくれました。聖アウグスティヌスは、決して表面的な生き方はしませんでした。彼は常に真理を求め、真理に対する渇きを持ち続けました。彼の人生が平坦なものではなかったことを、私たちはよく知っています。彼自身が書き残した「告白録」を読めば、その間の事情がよく分ります。しかし、聖アウグスティヌスは最後には真理そのものである神に到りつき、真の心の平和を得ることができたのです。
 







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