2010-06-22 18:53:08

教皇による司祭叙階式「神の御旨に常に一致する勇気を」
 


教皇ベネディクト16世は、20日、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサを捧げられ、この中で司祭叙階式をとり行われた。

ローマ教区の教皇代理司教、アゴスティーノ・ヴァッリーニ枢機卿らと共同司式したミサの説教で、教皇はこの日福音朗読されたペトロの信仰告白の場面(ルカ9・18-24)を取り上げられた。

「群集はわたしのことを何者だと言っているか」とのイエスの問いに、人が様々に言っているとおりを弟子たちが告げると、イエスは「では、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」と弟子たちに再び尋ね、ペトロは「神からのメシアです」と答えた。

ペトロのこの信仰を表す態度はどこから生まれたのかを考える上で、教皇は「イエスが一人で祈っておられた時、弟子たちは共にいた」(ルカ9・18)ということに注目。祈りにある「イエス」と共にいることで、人々の意見に惑わされずにイエスの真の姿を見出すことができると話された。

教皇は祈りのうちに「イエスと共にいること」を司祭生活とその使命における重要な指針として示され、祈りの中に常に新しい主の御顔を見出していくようにと願われた。

また、ペトロの信仰告白のすぐ後に、ご自分の受難と死と復活を予告されたイエスが「わたしについて来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」と言われた言葉を深く受け止めるよう教皇は招かれた。

司祭職は自分の生活を確かにし、社会的地位を得るための手段ではないと強調された教皇は、自分個人の成功のために司祭職を目指す者は、神と隣人を真に愛さず、司祭の使命の根本を見失うことになるだろうと述べ、自分の意思ではなく、神の御旨に毎日応えながら自分を変えていく勇気が司祭には必要と話された。

説教に続く叙階の儀式の中で、教皇はローマ教区の14人の助祭たちを司祭に叙階され、その大きな喜びをすべての人々と共に分かち合われた。







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