2010-06-04 15:05:40

聖トマス・アクイナスをテーマに、教皇一般謁見・カテケーシス要約(2010.6.2)


教皇ベネディクト16世は、2日の一般謁見で、中世のキリスト教文化の考察として聖トマス・アクイナスをテーマに講話された。

教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

中世のキリスト教文化を作り上げた偉大な教師たちについてのカテケーシスを続けながら、今日は、あらゆる問題に通暁する博士と呼ばれた、アクイナスの聖トマスについて考察しましょう。

聖トマスの生涯とその教説は、常にすべての神学者たちの模範と目されています。ナポリ大学の若い学生だった頃、聖トマスは当時話題に上り始めたばかりのアリストテレスの作品に出会いました。

彼の学究生活のほとんどは、哲学的思考、真理追究、キリスト教思想の正統性証明のために費やされました。

後にドミニコ会に入会した聖トマスは、大聖アルベルトの下で学び、ケルン、パリ、ローマ、ナポリなどで教鞭を取りました。

数ある彼の著作の中でも、「神学大全」は聖トマスの学究の優れた能力を示すと共に、信仰と自然の調和における彼自身の強い確信を表しています。

聖トマスは聖体の祝日のために典礼文を作成しています。聖トマスが作った賛歌の中には、彼の聖体に対する深い信仰と神学的な叡智が光っています。

トマスは生涯の終わりにあたり、神の真理の美とその無限の偉大さに比べたら自分の書いた事はすべて一本のわらしべにも足りないと理解する神秘的体験をした後、執筆をやめました。

次のカテケーシスでも、この偉大な神学者の思想と著作についての考察を続けましょう。
 







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