2010-05-25 18:11:10

聖霊降臨:教皇「聖霊がもたらす多様性に基づく一致」を強調
 


カトリック教会の典礼暦で聖霊降臨の大祝日を迎えた22日、教皇ベネディクト16世は、バチカンの聖ペトロ大聖堂でミサをとり行われた。

ミサの説教で教皇は、聖霊の現存と働きのもとに私たちの信仰を示し、聖霊が一人ひとりに、教会に、世界に豊かに下ることを祈ろうと呼びかけられた。

「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる」(ヨハネ 14,15-16)。このイエスの祈りは天においても続き、キリストは神の民と人類のための司祭職を生きながら、すべての人に聖霊の賜物があるよういつも祈っておられると、教皇は話された。

そして、分裂や無関心のあるところに一致と理解を生み出し、争いで離れ離れになった人類家族を再びまとめ、人々を交わりの経験に招きながら、そこに教会という新しい組織をつくり支える、聖霊の力を説かれた。

教皇は、神の御業である一致は教会の本質であり、その一致と普遍性は政治や民族や文化を超え、すべての人類に及ぶものと強調。

バベルの塔のエピソード(創世記11,1-9)で、神が人々の言葉を混乱させる前に、民が皆同じ言語を使っていたのとは対照的に、聖霊降臨では、各自が異なる言語を話しながらそれぞれがメッセージを理解できたことに注目しつつ、聖霊がもたらす一致は多様性の中に示され、それゆえ普遍の教会は真にすべての人々の家であると話された。

また教皇は、五旬祭のため集まった弟子たちに炎の形をもって下った聖霊が再び彼らの心に火をつけ、使徒たちはこの神の炎を地の果てまでもたらしていったことを思い起こされた。

人の道を照らし、地上を新たにする神の炎は、過去に独裁者たちが放った戦争の火が地上を破壊し焼野原を残したのとは異なり、人間の最も優れた内的部分、真理と愛への召命を浮かび上がらせると、述べられた。

信仰によって今までの何かを失うのではないかという恐れを捨て、いのちと愛の神に信頼し、聖霊の炎に触れようと招かれた教皇は、「聖霊よ、来てください。私たちの心にあなたの愛の火をつけてください」と祈られた。







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