2010-04-01 17:54:25

聖木曜日:聖香油のミサ、教皇「キリスト者は不正と闘い、平和に貢献を」


教皇ベネディクト16世は、1日午前、聖木曜日の伝統儀式として、聖香油のミサを捧げられた。

「聖木曜日」とは、復活祭直前の一週間、「聖週間」中の木曜日を指す。

「聖香油のミサ」は、聖木曜日に各教区の司教座聖堂において司教と司祭によって共同司式されるもので、この中で司祭の約束の更新と司教による聖油の祝別が行われる。

ミサが行われた聖ペトロ大聖堂は、ローマ司教である教皇を囲みミサを司式するローマ教区の司祭らの白い祭服であふれた。

ミサの説教で教皇は、キリスト者とは、神ご自身から油を注がれたキリストに属する者であり、神によって注がれたものは物質的なものではなく、油によって象徴される聖霊であると強調された。

油は強めや力をも象徴するが、キリスト者は正しいこと、善いことを行い、不正と闘い、平和に貢献する責任を負っていると教皇は説き、キリストに従い、困難の中にあっても平和の人として喜びをもって生きるよう皆を招かれた。

また、司祭への塗油は神の憐れみを人々にもたらすという司祭の責務をも意味すると述べ、人々の生活のランプに神の憐れみの油が欠けることがないようにと願われた。

教皇の説教に続き、司祭たちは叙階の日の約束を新たにし、参加者一同は司祭らのために心を合わせて祈った。

聖油の祝別の式では、洗礼志願者用聖油、病者用聖油、そして堅信などに用いる聖香油の3種の聖油が教皇によって祝別された。この日祝別された聖油は、教区の各教会に分配される。
同日午後には「主の晩餐のミサ」がラテランの聖ヨハネ大聖堂で教皇によってとり行われる。これと共に教会は「聖なる過ぎ越しの3日間」に入り、一年の典礼の頂点を迎える。







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