2010-03-18 16:24:28

アイルランドの未成年虐待問題に、教皇、司牧的書簡を発表の予定


教皇ベネディクト16世は、バチカンで17日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシスで、教皇は前々回と前回に引き続き、中世の神学者、聖ボナヴェントゥーラの考察を深められ、この中で彼の同時代人で共に偉大な神学者として知られるアクィナスの聖トマスにも触れられた。

アイルランドの保護聖人、聖パトリックを記念したこの日、教皇は同国からの巡礼団へ挨拶をおくりながら、現在アイルランドの教会に大きな試練を与えている聖職者の未成年への虐待問題に言及された。

同問題に深い憂慮を示された教皇は、この苦しみに満ちた状況と向き合うための司牧的書簡を記されたことを明らかにされた。

そして、この書簡は今月19日、家族と普遍の教会の保護者、聖ヨセフの祝日に教皇によって署名され、遅くない後日に発表される予定であると述べた。

教皇は同書簡が反省と癒しと刷新の過程の助けとなることを願われながら、開かれた心と信仰の精神をもってこれを読んで欲しいと信徒らに話された。

この一般謁見における教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

中世のキリスト教文化をめぐるカテケーシスにおいて、今回も聖ボナヴェントゥーラについての考察を続けましょう。

聖ボナヴェントゥ-ラはアクィナスの聖トマスと同時代の人で、この2人の偉大な神学者は13世紀の神学の異なる2つの流れを表わしています。

聖トマスは神学を第一に神に関する学問として捉え、一方、聖ボナヴェントゥーラは神学を実践的に捉え、神を愛し神の意志に私たちの意志を一致させるための知恵と考えました。

聖トマスの真理に対する強調は、聖ボナヴェントゥーラの愛についての強調を補完し、同じ一つの神学を表しているのです。

ボナヴェントゥーラはフランシスコ会士として、聖フランシスコの生涯に具現化された愛を第一のものと考えています。

また、ボナヴェントゥーラは偽ディオニジオからも深い影響を受け、彼から三位一体の神に到る道程についての思想を受け継ぎました。

ボナヴェントゥーラは偉大な祈りの師として、被造物についての観想から心と理性を神に上げ、天の永遠の憩いに入る努力をするよう私たちを招いています。







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