2010-03-10 18:21:04

ナイジェリアで住民衝突:アブジャ司教「宗教的対立ではなく民族の対立が原因」
 


ナイジェリア中部・プラトー州の州都ジョス近郊で7日、住民間の激しい衝突が発生し、少なくとも500人以上が犠牲となった。

この惨劇はイスラム教徒からなるフラニ族が、キリスト教徒が多数を占めるベロム族の村を襲撃したことで引き起こされた。現在、虐殺に関連したとされる95人が逮捕され、現場付近は派遣された軍隊によって監視されている。

同地では両民族の武力衝突が過去にも起きている。

アブジャのジョン・オロルンフェミ・オナイエカン大司教は、この衝突の原因は古くからの民族的対立にあり、宗教的性質によるものでないことを指摘した。

同大司教によれば、襲撃した側のフラニ族は放牧を仕事とする遊牧民族でイスラム教徒からなり、一方でベロム族は定住型の農耕民族でキリスト教徒が多い。この争いは古くから見られる放牧者と農民の間の土地をめぐる対立、民族・文化・社会・経済的相違に端を発しているもので、今回の事件を海外のメディアのように安易に宗教対立として括るべきではないと述べた。

オナイエカン大司教は、カトリック教会としてはキリスト教とイスラム教の友好関係をこれからも推進し続け、暴力のない社会を共に築いていきたいと話した。

また、同大司教はこうした暴力の背景に武器が簡単に手に入る環境があることにも憂慮を示した。







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