2010-02-12 19:10:15

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2010.2.10)


教皇ベネディクト16世は、10日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は中世の教会の考察として、パドヴァの聖アントニオを取り上げられた。

教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん。

中世キリスト教文化についてのカテケーシスを続けながら、今日はパドヴァの聖アントニオを考察しましょう。

聖アントニオは聖フランシスコの同時代の人で、いわゆるフランシスコ会派神学や霊性の基礎つくりに貢献しました。

聖アントニオは、ポルトガルのリスボンで生まれ、はじめアウグスティヌス会の会員となりましたが、後にフランシスコ会に入会しました。

聖アントニオは大変優れた説教家であり、また神学者としてその分野では当時を代表する一人となりました。

聖アントニオの説教は、伝統的な聖書解釈に基づいたもので、多くの人々をキリスト教生活の成長に導き、祈りの重要性を強調しました。

聖アントニオは、祈りとは神との喜びと愛に満ちた対話であると教えました。ここに私たちはフランシスコ会派神学の中心的な特徴を見出すことができます。それは、私たちの生活を変革し、霊的な知識を与えてくれる神の愛を特に強調しているのです。

経済的成長期のただ中にあって、聖アントニオは内的豊かさの大切さと貧しい人々の必要に対する鋭い感性を育てるよう人々を教化しました。

また、フランシスコ会的伝統の特徴でもありますが、聖アントニオはキリストの人性の観想に焦点をあて、特に降誕と十字架の神秘に心を向ける必要性を強調しました。

司祭年に当たる今年、すべての説教者たちのために祈りましょう。説教者たちがキリストへの燃えるような愛と、祈りにおいてますます主に近づきたいという渇き、そして神のみ言葉の真理と美しさを評価する力を人々に伝えることができるよう、聖アントニオに祈りましょう。







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