2010-01-21 16:40:56

「キリスト者の一致に向けて対話を推進し、祈ろう」教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで20日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は18日から始まったキリスト教一致祈祷週間をテーマに話された。

同週間は、毎年1月18日から25日までキリスト教諸教会の間で行なわれるもので、「すべての人を一つにしてください」という最後の晩餐でのイエスの祈りを思い、同じキリスト者として、共に祈り、分かち合い、一致の精神を示すことを目的としている。

今年のテーマは、「あなたがたはこれらのことの証人となる」(ルカ24,48)。

教皇は、「これらのこと」すなわち、「キリストを知ることで神の御顔を知り、キリストが人類を一つにされ、永遠の命に導かれる」ということを、キリストに心を開き、その力に変容されてキリストの同じからだに属する他の人々にも自分を開きながら、信仰宣言を共にすることで、「証し」する必要があると説かれた。

第2バチカン公会議以降、カトリック教会が正教会またプロテスタントとの兄弟的関係を発展させてきた経過と実りを振り返られた教皇は、エキュメニカルな歩みは決して平坦ではないとしても、浄化と対話を推進し、キリストにおける同じ忠実を共に世に証しするため、一致の恵みを熱心に神に祈り求めようと、すべてのキリスト者を招かれた。

教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

「キリスト教一致祈祷週間」が現在行われています。この間、キリスト者たちは、キリスト教徒同士の分裂という悲劇を反省し、主と共に「世が信じるようになるために、彼らが皆一つになりますように」(ヨハネ 17,21)と祈ります。

今年の祈祷週間のテーマとして、聖ルカの福音から「あなたがたはこれらのことの証人となる」(24,48)という言葉が選ばれています。この言葉は、キリスト者の一致と福音宣教の関係をよく示しています。

世俗化が広がる今日の社会において、キリスト者たちのイエス・キリストに対する共通した信仰宣言、兄弟的な協力、対話による一致した証しが急務です。

キリスト教一致祈祷週間にあたり、この意向のために心を合わせて祈るよう皆さん一人ひとりにお願いします。

また、この数年間で非常に進展したエキュメニカル運動について神に感謝します。

現代のキリスト者たちが一致を深めることによって、復活したキリストに対するより確固とした証しを世に示すことができるよう、神の助けを祈りましょう。







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