2009-12-15 18:46:29

2010年世界平和の日教皇メッセージ発表、平和と環境保護テーマに


世界平和の日に向けた教皇ベネディクト16世のメッセージが発表された。

カトリック教会は、毎年1月1日を「世界平和の日」とし、戦争や分裂、憎しみや飢餓などのない平和な世界が来るように祈っている。この記念日は、ベトナム戦争下の1968年、時の教皇パウロ6世の呼びかけによって始められた。

43回目にあたる2010年度世界平和の日に教皇が選ばれたテーマは「平和を築くことを望むなら、被造物を守りなさい」。

教皇は14章にわたるメッセージの中で、創造主である神の愛を反映するものとして、環境と人間の絆を新たにし、被造物を尊重しながら責任をもってそれを無関心や搾取から守ることは、人類の平和的共存に不可欠な要素であると説かれている。

世界平和の構築と環境保護の関係を教会がいち早く唱えていたことを、教皇は歴代前任者らの教えの中に指摘。

そして、神と人間、そして自然との関係に関心を深めるならば、気候変動、砂漠化、農地の荒廃と生産性低下、公害、森林伐採などの環境問題や、環境の荒廃のために生活していた土地を離れる「環境難民」、天然資源利用をめぐる闘争等、命や食糧、健康、発展など人権に影響する現代の多くの危機に決して無関心ではいられないと述べている。

教皇は、今日人類を苦しめている経済・環境・食糧・社会等の問題は、倫理的危機と根底においてつながっていると強調。

社会において人間が尊重される時、環境もまた尊重されると教皇は述べ、環境保護に留意すると同時に、貧しい人々に連帯し、次世代に配慮した自然の利用、生活スタイルや消費と生産モデルの再考を呼びかけられた。







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