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2009-12-10 17:55:14
教皇一般謁見・カテケーシス要約(2009.12.9)
教皇ベネディクト16世は、バチカンで9日、水曜恒例の一般謁見を行われた。
謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は中世の思想家の考察の一環として、12世紀の神学者・ベネディクト会士、ドゥーツのルペルトを取り上げられた。
教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。
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親愛なる兄弟姉妹の皆さん
中世の偉大な思想家についての考察を続けながら、今日は12 世紀の優秀な神学者ドゥーツのルペルトを紹介します。
ルペルトは、当時のヨーロッパを騒がせていた皇帝と教会間の争いをじかに体験し、神学的解決を見出すために、意義深い役割を果たしました。
ルペルトは、聖体の秘跡におけるキリストの現存の教義を力強く擁護しました。そして、この世の悪の起源は人間の自由の濫用にあると強く主張していました。
ルペルトはまた、中世に活発だったキリストの受肉の神秘の目的をめぐる論議に大いに貢献し、すべてがキリストに収斂していくという広大な歴史観を展開しました。
聖母マリアについてのルペルトの教説は、聖母の姿を教会論の中に位置づけて理解しようと試みるもので、その聖母論は第2バチカン公会議の聖母論を前もって体系づけているかのようです。
ルペルトは、信仰の神秘の研究に、祈りと観想を合わせました。その研究方法により、彼は中世における最も代表的な修道院神学者の一人となりました。
ルペルトの模範に倣い、聖体の秘跡とみ言葉の中に現存されるキリストに私たちがますます近づくことができますように。
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