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2009-12-10 17:18:10
教皇「対人地雷禁止に向けて一層の努力と認識を」
コロンビアのカルタヘナで先月30日から今月4日まで、対人地雷禁止条約締結国による第2回検討会議が行われた。
「対人地雷の使用、貯蔵、生産及び移譲の禁止並びに廃棄に関する条約」(オタワ条約)の1999年の発効から10年、これまでの成果を振り返り、今後の指針を話し合うこの会議開催にあたり、教皇ベネディクト16世はバチカン国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿を通してメッセージをおくられた。
教皇は、対人地雷の犠牲者らに精神的一致を表されると共に、対人地雷による重大な人道問題に対応するのみならず人類の真の発展追求に寄与するこの会議の関係者に励ましを述べられた。
政治・経済・軍縮などにおいて大切なのは一番の関心を「人」に置くことであり、この視点がずれる時、市民は法外な犠牲を払うことになると教皇は強調。国家の利益保護が弱い人々の損害となることのないようにと願われた。
教皇は、対人地雷禁止条約が新しい多国間形式の活動として先駆的なものであり、その有効性はクラスター爆弾禁止条約においても活かされていること、この条約が地雷犠牲者のケア、地雷の撤去などこれまで多くの成果を挙げてきたことを評価された。
この条約の重要性が高まる一方で、いまだ同条約を締結していない国々がある事実に、教皇は、対人地雷が市民に及ぼす恐ろしい結果を認識し、平和と安定を軍事面からのみ考えることから脱し、地雷のない社会をはじめ人間の真の発展を可能とする条件を整備する必要を各国にアピールされた。
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