2009-11-19 16:23:13

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2009.11.18)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

この数週間、中世の神学についての考察を続けてきました。今日は中世のキリスト教信仰が当時の芸術、特にヨーロッパの大聖堂に及ぼした大きな影響を考えてみたいと思います。

ロマネスク形式の大聖堂は、その大きさや、大聖堂を装飾する様々な美しい彫刻に特徴付けられます。特に最後の審判の裁判官であるキリスト像など、天の門としてのキリストを通して大聖堂に入堂することによって、日常生活の時間・空間から別世界に入り、時に荘厳な典礼に参与することで、天国の永遠の生命を前もって味わうことができたのです。

中世も時代が進むにつれ、ロマネスク様式に代わり、ゴシック様式が次第に盛んとなりました。ゴシック様式は、上部に高く伸びていく傾向と、大きくなった窓から差し込む光の効果を先の様式に付け加えながら、新しい教会建築を発展させました。

ゴシック様式の大聖堂は、人間の霊魂の天国への憧れを建築を通して表現し、今日でも信仰と美と芸術との関係を総合的に私たちに示しています。信仰が芸術と出会う時、特に典礼において両者が一つになる時、そこでは不可見の世界と可見の世界が出会います。中世の2大建築様式は、美というものがどれほど私たちを神の偉大さに近づかせる力を持っているかを如実に示しています。

「美の道」は至高の神を知り愛するための最高の道の一つであることを、神が私たちに再び発見させてくださいますように。







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