2009-11-12 18:39:35

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2009.11.11)


教皇ベネディクト16世は、バチカンで11日、水曜恒例の一般謁見を行われた。

この日教皇は、スリランカの内戦終結からおよそ6ヶ月が経過し、戦争避難民の帰還が進められていることに言及。今後の市民生活の正常化と、人権の尊重に基づいた国内和解に向けていっそうの努力を励ますと共に、同国への国際社会の支援を呼びかけられた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は中世のキリスト教教会を考察する中で、クリュニー大修道院を中心に起こった修道院改革について説明された。

教皇のカテケーシスの要約は以下のとおり。

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親愛なる兄弟姉妹の皆さん

中世キリスト教文化についてのカテケーシスを続けながら、今日はフランスのクリュニーの修道院改革に目を向けましょう。

クリュニー修道院は、今からおよそ1100年前に創立されました。聖ベネディクトの戒律の厳格な遵守を目指し、その修道院生活の中心に教会の典礼を置きました。

中でも特にミサ聖祭と時課の典礼に力を入れ、神の礼拝に関しては、壮麗な建築や荘厳な音楽などによってそれをより厳かなものとしていきました。 修道院で執行される典礼は天国での典礼の前触れのようであり、毎日それは沈黙と絶え間ない祈りによって養われていました。

クリュニー修道院の聖なる生活の評判や優れた教えは、すぐにヨーロッパ中に影響を広めていきました。

クリュニー修道院は、当時の封建君主の支配から独立し、自分たちの修道院長を自由に選出することができ、例えば聖オードや聖フーゴのような優れた霊的指導者たちの下で繁栄しました。

クリュニー修道院は、その聖なる、規律ある生活などによって、全教会の改革にも寄与しました。特に司祭の独身制の確立や聖職売買の撲滅などに大いに貢献しました。

ヨーロッパの生成期にあたり、クリュニー修道院は、精神の重要性の強調、人間の尊厳の尊重、平和実現への努力、そして真正かつ十全な人間性の称揚などによって、キリスト教文化の形成に大きな役割を果たしました。







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