2009-09-28 18:24:32

チェコ訪問:教皇、ブルノで市民参加のミサ「キリストこそが希望」


チェコ司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、27日午前、ブルノで信者と共にミサを捧げられた。

ブルノは、チェコの第2の都市で、モラヴィア地方の中心的役割をなしている。同市をローマ教皇が訪れるのは初めてとあり、この訪問は高い関心を集めた。ブルノ空港に隣接する緑地帯で行なわれた教皇ミサには、チェコ全土や近隣諸国から15万人の信者が集い、同国の史上最大の宗教行事となった。

ミサの説教で「希望」をテーマに掲げられた教皇は、チェコの人々だけでなくヨーロッパや世界中の人々が今、未来のための確固たる支えを切望していると述べ、その唯一確実で信頼できる希望とは神にほかならないと強調された。

教皇は、現代において信仰も希望も個人的・超自然的なレベルに「移動」させられてしまい、現実生活と公生活ではただ科学技術の発達と経済を重要視する傾向があると指摘。しかし、その発展は善の可能性と同時に、ネガティブな見通しをも持った曖昧な発展であり、
技術の発達と社会機構の改良は重要かつ必要であるが、社会の倫理的健全性を保証するにはそれだけでは十分ではないと述べられた。

人類は物質的圧迫から解放されるだけでなく、精神を苦しめる悪から深く救われなければならないと教皇は話され、私たちの救いと希望は、愛であり、イエス・キリストにおいて全能の憐れみ深い御父の御顔を啓示された神だけであると説かれた。

同日午後、教皇はブルノからプラハに戻り、大司教館でカトリック以外のキリスト教教会代表者とのエキュメニカルな集いを持たれた。

また、夕方プラハ城で行なわれた文化・学術界関係者との出会いで、「真理」および「信仰と理性」に光を当てて講演された教皇は、大学は流行や相対主義に屈することなく、信仰と理性の関係を追求して欲しいと話された。







All the contents on this site are copyrighted ©.