2009-09-26 16:18:58

チェコ司牧訪問:教皇、プラハ到着「キリスト教の伝統の再発見を」


教皇ベネディクト16世は、26日、チェコ共和国への司牧訪問に出発された。

同日午前、教皇は首都プラハに到着。ルズィニエ国際空港でヴァーツラフ・クラウス大統領と共に歓迎式に臨まれた。

若者たちから伝統的な贈り物としてパンと塩を受け取られた教皇は、式典の挨拶で、この贈り物に聖書的な象徴を見出しながら、チェコの文化に根ざすキリスト教の影響と、聖チリロ・聖メトジオの宣教に始まる同地のキリスト教の歴史を振り返られた。

ヨーロッパ大陸の中心に位置するチェコは古くから多くの民族・文化が交差し、様々な知性や文化、宗教がせめぎあう場であると同時に、これらの架け橋となる場でもあったと教皇は指摘。

1989年11月のビロード革命からまもなく20周年を迎えることに言及されつつ、思想や文化の自由が言動共に制限された困難な時代に対し、同国が平和的に終止符を打ち、自由を勝ち取ることができたことを共に喜ばれた。

一方で、教皇は40年にわたる政治的抑圧の時代、聖ヴァーツラフや聖ヨハネ・ネポムクに代表されるチェコの教会の過去の殉教の歴史と同様に、前世紀に教会が受けた迫害と、それに対し勇気をもって信仰の火を守り続けた多くの聖職者・修道者・信者らを思い起こされた。

宗教の自由が取り戻された今、チェコの文化を作り上げたキリスト教の伝統を再発見して欲しいと教皇はすべての人に願われると共に、新しい千年期の様々な挑戦を前に、社会の発展と人間の尊厳に欠かせない、福音の真理と希望の声を聞かせて欲しいと信者たちを励まされた。

そして、教皇はチェコの大統領旗に書かれた「真理は勝つ」というモットーのように、真理がこの国を導くことを願って止まないと、同国の発展を祈られた。







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