2009-07-10 19:04:49

オバマ米大統領のバチカン訪問


教皇ベネディクト16世は、10日午後、米国のバラク・オバマ大統領と会見された。

ラクイラ・サミット終了後、ローマに到着したオバマ大統領は、バチカン宮殿を訪れ、まず国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿および外務局長ドミニク・マンベルティ大司教と会談。続いて、教皇ベネディクト16世との初めての個人会談を持った。

大統領と固い握手を交わした教皇は「サミットはいかがでしたか」と問い、これに対し大統領は「大変実り多いものでした」と答えた。

両者の会談では、すべての国々の未来と人類の発展を担う共通課題として、特に人間のいのちの擁護と推進、良心上の反論の権利などがテーマとなった。

また、移民問題では、家族の呼び寄せについて関心が払われた。

この他、会談の中心をなした国際政治問題としては、サミットの成果はもとより、中東平和、文化・宗教間対話、世界経済危機とそれに関連する倫理問題、食糧問題、アフリカおよびラテンアメリカの発展支援、麻薬問題、寛容を教える教育の重要性など、テーマは多岐にわたった。

会談に続き、大統領の家族と側近が教皇に紹介された。

オバマ大統領はこのたびの訪問の記念に、聖ヨハネ・ノイマンの聖遺物(ストラ)を教皇に贈った。

聖ヨハネ・ノイマン(1811-1860、レデンプトール会士)は、ボヘミアから独立後のアメリカに渡り、同地で司祭としてカトリック信者の司牧に尽力、1852年、フィラデルフィア教区の司教となった。教育事業にも多大な貢献をした。

オバマ大統領は、バチカンを訪問した米国大統領としては、1919年のウィルソン大統領以来、12人目となる。







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