2009-07-02 18:39:38

「司祭職の本質は、み言葉と秘跡」教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで1日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

謁見中、教皇は先週に引き続き、このたび開幕した「司祭年」をテーマに講話をされた。

アルスの主任司祭、聖ヨハネ・マリア・ビアンネの帰天150周年を機に行なわれるこの特別年で、教皇は、自分の全存在を司祭職と完全に同一化させたビアンネ神父の生き方を改めて見つめるよう招かれた。

「キリストの忠実、司祭の忠実」という「司祭年」のテーマに見られるように、福音の証しを忠実に実り多く生きるには、キリストとの常なる一体化が必要と教皇は説き、司祭の秘跡的存在と福音的使命の切り離せない関係を示された。

司祭職における多くの不安や疲労に対しては、神の恵みに対する絶対的信頼を取り戻すことが大切であるとし、司祭のアイデンティティが人間の力で築かれたものではなく、まったく無償で神から贈られたものだと認識することで、司祭は使命に対する情熱を新たにすることができると話された。

教皇は司祭の基本的使命として、み言葉を伝えること、秘跡をとり行うことの2点を強調。第2バチカン公会議以降、司祭の使命にはもっと別の急務があるという印象が各所で生まれたが、イエスも弟子を派遣する際に、神の国を宣べ伝えること(み言葉)を命じ、悪霊を追い払う権能(秘跡)を授けたように、司祭職はたとえ様々な形を取っても、その本質は、み言葉と秘跡であると述べられた。
司祭とは何かを改めて問う中で、教皇は「聖霊によって回心し刷新させられ、キリストとの個人的関係を生き、常に福音を自分のものとしていく人」「一致と真理の人、自分の限界を知ると同時に、受け取った召命の非常な大きさを知り、神の国を地の果てまで広げるために協力する人」と述べ、司祭は「すべてが主のものであるがゆえに、人々のものとなり、人々のために生きることができる」と説かれた。

教皇は、この特別年を通して、教区はじめさまざまな教会共同体の中ですべての司祭たちのため、また司祭への召命のために祈りを強めていくよう、すべての信者らに願われた。







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