2009-06-24 18:33:43

司祭年への招き、教皇一般謁見、闘争地域で誘拐された人々の解放を訴える


教皇ベネディクト16世は、バチカンで24日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

謁見中の講話で、教皇は今年のヨハネ・マリア・ビアンネ神父の帰天150年を機会に、先日16日のイエスのみ心の祝日から開幕した「司祭年」の目的や意義を信者らに説明された。

教皇は、過ぎた1年に祝った「パウロ年」が福音を広めるため熱心に各地を宣教した偉大な使徒を記念したのに対し、このたび始まった「司祭年」は小さな村で主任司祭として司牧奉仕のうちに人生を全うしたビアンネ神父を見つめるように招いていることを指摘。

一見して異なる人生を歩んだ二人の聖人は、自分の使命を完全にキリストに一致させるという根本的精神において共通していると話された。

教皇はこの特別年の目的は、司祭たちを霊的完成に導き、その役務の効果を守ることであり、司祭を助けることで神の民全体を助け、司祭職という教会と世界にとって欠かせないすばらしい恵みを再発見することであると説かれた。

そして、特別年を機会に、すべての司祭が十字架上で死に復活したキリストと完全に一致し、「あの方は栄え、わたしは衰えなければならない」と言った洗礼者聖ヨハネのように生き、アルスの主任司祭に倣い自分の使命を深い責任のもとに意識することができるようにと願われた。

この日、参加者への挨拶の中で教皇は、赤十字社創設の構想が生まれてこの日で150年を迎えることに言及された。

スイス人・アンリ・デュナンは、1859年6月24日、イタリア統一戦争・ソルフェリーノの戦いに遭遇し、負傷者の救援に参加。その時の体験が赤十字社創設へと発展していった。

赤十字社の奉仕の普遍・中立・独立の精神が、これまで世界中の多くのボランティアの人々をひきつけ、あらゆる形の戦争や緊急時においてその存在は人間性と連帯の重要な砦となってきたと教皇は述べ、これからも人間の尊厳を中心に置いた人道活動を続けて欲しいと、特に若い会員らを励まされた。

教皇はまた、フィリピンで拘束されているイタリア人の赤十字社職員をはじめ、すべての闘争地域で誘拐された人々の解放を訴えられた。







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