2009-06-11 18:56:22

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2009.6.10)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日は、中世・カロリング時代の偉大な思想家、ヨハネ・スコトゥス・エリウゲナについて考察しましょう。

エリウゲナは、東方教父神学、特にディオニシウスに対して深い興味を示し、その研究に力を注ぎ、彼のギリシャ語の著作をラテン語に訳しました。

エリウゲナによれば信者は「テオシス」(神化)によって、人間として神の本性に最高の状態で参与するまでに、真理を追求すべきです。

しかし、神との最高の一致の状態は、言葉で十分に表現できないことから、「アポファシス」、すなわち言葉によって表現しないことによって何かを表すと言う、神は何々であるというような直接な表現ではなく、神は何々ではないという否定的な表現によって、言葉で言い表すことのできない神について何かを表現しようとしました。

事実、聖書は時のはじめから人間の霊魂に刻み込まれ、原罪によって忘れ去られた真理を思い起こさせます。聖書を読むことで、純粋で正しい神の観想の秘密を見出すことができるのです。

ですから、毎日の祈りや黙想において、神のみ言葉の豊かさを自分自身のものとすることができるよう、絶えざる回心の道を追求しましょう。







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