2009-06-04 18:09:56

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2009.6.3)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日のカテケーシスでは、中世初期の偉大な修道者ラバヌス・マウルスについて考察しましょう。

ラバヌスはごく若い頃に修道生活に入り、そこで様々な学問を学び、キリスト教の伝統に従った幅広い教育を受けました。

先にフルダの修道院長として、そして後にマインツの大司教として、彼はその幅広い学識と使徒的熱意とをもって、神聖ローマ帝国内における一致のために、また聖書と教父学に深く裏付けされた教養とを駆使してキリスト教的文化を伝えることに大いに貢献しました。

彼は若い時期から詩作に励みました。あの有名な聖霊賛歌「ヴェーニ・クレアトル・スピリトゥス」はおそらく彼の作であろうと言われています。事実、彼の最初の神学的作品は聖なる十字架についての詩でした。そこでは詩の形式で十字架に架けられたキリストの姿が見事に描かれています。

中世における詩は、ただ理性だけにではなく、視覚にも鮮やかに訴える作風を持ち、神のみ言葉に含まれる真理の観想に人間全体を引き上げることを目指していました。

ラバヌスもこの同じ精神をもって、その豊富な聖書解釈や、典礼についての説明、司牧的な作品において、キリスト教的文化の伝統の豊かさを人々に伝達することを目指しました。

この偉大な人物は、学問と深い観想、そして耐えざる祈りによって育まれた使徒活動の模範によって、今も私たちを導き続けています。







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