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2009-04-13 15:07:19
復活祭:「主の復活は、私たちの希望」教皇メッセージと祝福
カトリック教会の典礼暦は、12日、主の復活の大祝日を迎えた。
教皇ベネディクト16世は、バチカンから復活祭のメッセージと祝福をおくられた。
復活祭の朝、バチカンとその周辺はおよそ20万人の人出でにぎわった。聖ペトロ大聖堂前には、今年もオランダから寄贈された花木で春の庭園が設けられ、そのみずみずしい色彩が巡礼者らの目を楽しませた。
前晩、大聖堂で復活の聖なる徹夜祭をとり行われた教皇は、一夜明け、広場で復活の主日のミサを捧げられた。
続いて正午、大聖堂の中央バルコニーに立たれた教皇は復活祭メッセージを読み上げられた。
「主の復活は、私たちの希望です」という聖アウグスティヌスの言葉と共に復活祭の喜びを告げた教皇は、イエスの復活は、死後に何があるのかという人間の根源的な疑問に対し、死ですべてが終わるのではなく、最後に勝利を博すのはいのちであるという確信を与えてくれると話された。
「復活の日の朝から、希望の新たな春が世界を覆い、私たちの復活はこの時からすでに始まっている」と教皇は説き、イエスの復活は人間に新しい状態の開始をもたらし、私たちはキリストにおいて永遠のいのちの喜びを前もって知ることができると述べられた。
教皇は、キリストの復活の知らせは、現代世界の暗い部分をも照らすと述べ、特に、実験的に証明できる世界を超えられず、無だけが人間存在の到着点であるという慰めの無い考えに閉じもこる物質主義、虚無主義などの存在を指摘された。
復活によってキリストが悪と死に打ち勝ったならば、人間はイエスと同様、正義と真理、慈しみ、赦し、愛という武器をもって、キリストの勝利を証ししなければならないと、教皇は強調。
闘争や飢餓、貧困、疾病などの問題を抱えるアフリカ、和解と平和共存を希求する聖地をはじめ、食糧不足、経済混乱、様々な形の貧しさ、気候変動、暴力などに苦しむ世界に希望をもたらすよう、信者たちに呼びかけられた。
この後、教皇はイタリア語に始まり、ラテン語で終わる、63言語で復活祭のお祝いを述べ、日本語でも「復活祭おめでとうございます」と挨拶された。
そして、広場を埋める巡礼者をはじめ、ローマと全世界に向けて、荘厳な教皇祝福、ウルビ・エト・オルビをおくられた。
同日夕方、教皇はローマ郊外、カステルガンドルフォの離宮に移られた。教皇が聖週間から復活祭の様々な祭事を終えた後、同地で過ごされるのは恒例となっている。
13日(月)、復活祭翌日の「天使の月曜日」には、教皇は同離宮で正午の祈りの集いを持たれ、復活節の賛歌で、キリストの復活時の聖母マリアの喜びを記念する「レジナ・チェリ」を信者と共に歌われた。
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