2009-02-24 15:34:18

ベトナムのファム・ディン・トゥン枢機卿逝去


ハノイ名誉大司教、ファム・ディン・トゥン枢機卿が、21日、逝去した。89歳だった。

ファム・ディン・トゥン枢機卿は、1919年、ベトナムのビンホアに生まれた。1949年、司祭叙階。1963年、バクリュー司教。1990年、ハノイ聖庁任命管理者、1994年、ハノイ大司教区大司教(2005年、現職引退)。

バクリュー司教時代は、およそ30年にわたる自宅監禁生活を強いられた。当時、司教の下には3人の司祭がいたのみで、厳しい監視の中、外出も通信も自由にならず、教区内に100以上ある小教区訪問もできない状態であったが、この間、福音に記されたイエスの全生涯や、キリスト教の教え、神と教会の掟、秘跡などを、定型詩で表現し始め、その抑揚のきいた分かりやすい内容は多くの信者の教理の勉強を助けることになった。

また、各小教区に信徒評議会を設け、共同体の信仰生活の管理を託したほか、結婚講座や青少年のためのカテキスタ養成学校などを設立するなど困難な状況下での福音宣教に尽くした。

1994年、教皇ヨハネ・パウロ2世により、枢機卿に任命された。

教皇ベネディクト16世は、関係者に宛てた弔電で、試練の中でも大きな勇気をもって教会に忠実・寛大に奉仕し、福音を告げ知らせ続けたファム・ディン・トゥン枢機卿を思い起こされ、ベトナムの全教会と心を合わせ同枢機卿の冥福を祈られた。







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