2009-02-10 18:00:19

「イエスのいやしの業は、私たちを神に導く」、教皇、日曜正午の集いで


教皇ベネディクト16世は、バチカンで8日、日曜正午のアンジェラスの祈りを信者と共に唱えられた。

集いの説教で、教皇はこの日の福音朗読箇所、カファルナウムの会堂で教えた後のイエスが、シモンのしゅうとめをはじめ多くの病人をいやすエピソード(マルコ1,29-39)を取り上げられた。

病人のいやしはイエスの公生活の中で大きな位置を占めていることを指摘しながら、教皇は、11日、ルルドの聖母の日に記念される「世界病者の日」を前に、人間が様々な状況で直面し得る病気の意味を福音の中に読み取るよう招かれた。

病気は人間の経験の一部でありながらも、私たちがそれに慣れることができないのは、しばしば状態が非常に重くなっていくからだけでなく、本来人間はいのちのために創られているからであると教皇は話された。

私たちの内なる直感は永遠で完全ないのちを神の中に見出すと述べた教皇は、愛の力をもって人々をいやすイエスに、いのちの充満そのものであり、すべての悪から人間を解放される神の姿、そのみ顔を指し示された。

教皇は、イエスの病人へのいやしの業を、それ自体のみを目的とせずに、私たちをキリストのメッセージを通して神の方に導くものとして示され、真理と愛の源である神の不在こそが人間の最も深刻な病であり、神との和解だけが真のいやしといのちを与えてくれると説かれた。

イエスの業は教会の使命を通して今も続いていると話された教皇は、体と魂の真の医者であるイエスに眼差しを向けて世界の医療現場で働くキリスト者たちに励ましを与えると共に、すべての病者、特に完全看護を必要とする重篤な患者たちが、その周りの人々を通して神の愛の力と救いの恵みの豊かさを知ることができるようにと祈られた。

教皇はこの集いで、マダガスカルの現在の政情不安と社会動乱に憂慮を表された。そして、政治対立による衝突で死亡した人々のため、また社会の安定と平和的共存の早期回復のために、同国の信者たちと心を合わせて祈るよう、人々に呼びかけられた。







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