2008-12-03 18:09:16

神は悪の力に神の子の到来をもって対抗、
水曜教皇一般謁見(2008.12.3)


 
人祖アダムの原罪によって人類の歴史の中に「悪の河」との言えるほどの悪が流れ込んできた。
しかし、神は子の悪に対する力として、「純粋な善の河」といえる神の子「新しいアダム」であるイエス・キリスのトこの世への到来をもって対抗した。
教皇ベネディクト16世はこの日バチカンの謁見ホールを一杯に埋め尽くした7千人からの巡礼者たちに、原罪が人類にもたらす大きな害と、多くの人々が勘違いしている人間の自由意志について話された。さらに教皇は今世界中の国々を襲っている経済危機に関しても触れ、特に弱い人々や貧しい家庭の保護に力を入れるよう世界の金融機関や銀行に寛大な援助を訴えた。

創造主である神に対する被造物である人類の反抗によって救いの歴史は始まった。罪、特にあのアダムの最初の罪、原罪ついて人類は常に考察し考えてきた。いわゆる罪の神秘である、人類は時に、この解決困難な問題の理解に苦しみ、その結果、事実をあたかも何もなかったかのように無視し、故意に忘れ去ろうと試みた。しかし、使徒聖パウロは教会の初めからこの問題にしっかりと目を向けるよう信者たちに教えた。

教皇はさらに毎日のように伝わってくる世界のあちこちで実際に起こっている暴力行為や終わりなき紛争戦争などに触れ、これらは、まさしくこの世界に流れ込んだあの「悪の河」の流れの結果であり、今こそ、この悪に対抗するためのあの神の偉大な愛のご計画に思いを馳せ、この神の救いの計画の実現に一人ひとりが意識的に協力すべ時であると訴えた。
 教会がキリストの降誕祭の準備として定めた待降節は悪の神秘に対する愛の最高の答えであった。

教皇は初めにイタリア語で原罪についてのこの日のカテケシスを終え、引き続きフランス語、英語スペイン語、ドイツ語やポーランド語などこの日の一般謁見会場を埋め尽くしていた様々な国々からの巡礼者たちの国語でカテケシスの要約を繰り返した。
その後教皇は、謁見会場最前列にいた新婚の夫婦たちや病人たちに特別に心のこもった挨拶を送られ、「天にまします」の祈りを謁見参加者一堂と共に歌い教皇祝福をもってこの日の一般謁見を閉じられた。







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