2008-10-30 16:45:55

モスクワでイエズス会士2人殺害される


ロシアで2人のカトリック司祭が遺体で発見された。

28日午後、モスクワ市中心部の住居で他殺体となって発見されたのは、イエズス会のオットー・メスマー神父(47)と、ヴィクトル・ベタンクール神父(42)。

地元警察は、2人の司祭は何者かに頭を殴打され、ナイフで刺されたことが原因で死亡したと推定しているが、事件の詳細はまだ明らかでない。

オットー・メスマー神父はロシア国籍で、1961年、カザフスタンにおいてドイツ系のカトリックの家庭に生まれた。1982年、イエズス会に入会。1988年、司祭叙階。2002年よりロシア地域のイエズス会の責任者を務めていた。

ヴィクトル・ベタンクール神父は、1966年、エクアドル生まれ。1984年、イエズス会入会。1997年、司祭叙階。モスクワの聖トマス哲学・神学・歴史研究所で教鞭を取っていた。

両神父ともモスクワの聖ルイ教会で熱心な司牧活動に取り組んでいた。

バチカン広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父は、この事件はまだ捜査中であるとした上で、ベタンクール神父が事件に巻き込まれたのは、先の日曜日、26日以前にさかのぼる可能性があると述べ、実際、同神父が日曜日のミサに来なかったため、体調が悪いと思われていたことを指摘。一方、メスマー神父は海外出張の後、27日夜にモスクワに戻っていたことを明らかにした。

2人の神父の悲劇的な死は、ロシアのカトリック教会とイエズス会に大きな悲しみをもたらした。

イエズス会総長アドルフォ・ニコラス神父は、すべての会員を祈りに招くと共に、試練にあるロシアの共同体への連帯を呼びかけた。同総長はまた、犠牲者の家族への精神的一致を表明、あらゆる形の暴力の停止をアピールした。

ロシア司教協議会は、熱心な司牧者として信者たちに愛された2人の死を深く悼み、事件の早期解明と法と倫理に基づく裁き、そして犯人の悔い改めを願った。







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