2008-10-19 17:55:58

教皇、ポンペイの聖母に教会と全世界を託して祈る


教皇ベネディクト16世は、19日、南イタリア・ポンペイの聖母巡礼聖堂を訪問された。

ポンペイはナポリ南東約28kmに位置する、人口約2万6千人の町。

紀元前から交通・商業の要地として繁栄した古代都市ポンペイは、紀元79年のヴェスヴィオ山大噴火で火山灰の下に完全に埋もれ、今日も発掘整備が進むその広大な遺跡群は当時の都市や暮らしのあり方をそのままに伝えている。

一方、現代のポンペイの町の中心をなす、ロザリオの聖母に捧げた巡礼聖堂は、福者バルトロ・ロンゴ(1841-1926)の意志によって建設が進められ、1891年に献堂された。巡礼聖堂および付随する福祉施設は、何世紀にもわたり荒れ果てた谷間の町に新しい活力を与えたばかりではなく、同地はロザリオの祈りの普及に大きな役割を果たしながら、イタリア有数の聖母巡礼地として発展していった。

ベネディクト16世のポンペイ訪問は、枢機卿時代の1998年、教皇庁教理省のメンバーらと共に巡礼に訪れて以来、10年ぶり。

素晴らしい青空に恵まれたこの日、教皇は午前にヘリコプターでポンペイに到着され、さっそく巡礼聖堂へと向かわれた。

聖堂前で行なわれた市民参加のミサで、教皇は教会と全世界をロザリオの聖母に捧げつつ、特に現在バチカンで開催中の世界代表司教会議(シノドス)と、病者、お年寄り、若者たち、孤独や貧しさに苦しむ人々に聖母の支えを祈られた。

また、「世界宣教の日」を記念したこの日、教皇は宣教者らと福音宣教のためにロザリオを通して祈るよう招かれた。

さらに教皇は、同日、フランスのリジューで、幼いイエスの聖テレーズの両親、ルイ・マルタン(フランス1823-1894)とマリー・ゼリー・ゲラン(フランス1831-1877)夫妻の列福式が行なわれたことに言及。

世界の問題に心を開き、宣教生活への召し出しを育むよう子どもたちを教育する責任を担う家庭の重要さを指摘された教皇は、全世界の家庭をポンペイの聖母の保護にゆだねて祈られた。







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