2008-09-12 18:10:04

フランス訪問:教皇、歓迎式典で挨拶「愛と希望の種を蒔く者として」


フランス司牧訪問の初日、教皇ベネディクト16世は、12日正午頃、パリ市内の大統領官邸で歓迎式典に臨まれた。

エリゼ宮殿で、教皇はニコラ・サルコジ大統領と個人会談を行なわれた。教皇とサルコジ大統領の会談は、昨年12月同大統領のバチカン訪問時に続いて2度目。

会談後、教皇はフランス政府要人らとの出会いを持たれた。

この席で、教皇はサルコジ大統領の歓迎の言葉に答えると共に、すべてのフランス国民に挨拶をおくられた。

今回の訪問はルルドの聖母出現150周年を機会としている旨を教皇は紹介されつつ、このフランス滞在が信仰と愛を記念するものとなるよう、抱負を述べられた。

フランスの偉大な文化遺産と歴史、そのキリスト教的源泉を振り返られた教皇は、一方で同国の政教分離にも言及。同国の教会が過去とは違い現在自由を享受していることを評価されながら、今後もいっそうの対話を望まれた。「前向きな世俗性」と呼ばれる政策において真の世俗性とは何かを考える中で、宗教の持つかけがえのない役割についても意識を深めて欲しいと希望された。

「人を愛し救われる神を証しし、愛と希望の種を蒔く者であること」が自身の努めと述べた教皇は、精神的・物質的にも不安な状況に置かれ希望を必要としている現代の人類の姿を示された。

教皇はご自分の最も心にかけている問題として、特に若者の育成、貧富の格差の増大などを挙げられ、教育や、貧しい人たちの保護と尊厳の推進の分野において、カトリック教会の協力を約束された。

さらに、教皇はグローバルな観点から、環境の保護、人権の尊重、国家間の緊張の解決などをも急務の課題として指摘され、世界の調和と平和のためにフランスのますますの貢献を祈られた。







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