2008-09-04 16:44:42

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2008.9.3)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日のカテケーシスでは、使徒聖パウロの回心を中心に考察しましょう。

新約聖書の使徒言行録の中で、聖ルカは聖パウロの劇的な回心について語り、パウロがこの回心によって猛烈なキリスト教迫害者から、熱心な福音宣教者に変身した有様をくわしく伝えています。

聖パウロ自身もその手紙の中で自分の回心について語っていますが、むしろ回心というよりは使徒職、福音宣教への召命ということに焦点を当てています。

聖パウロはその回心について、概念や知識による変革ではなく、イエス自身との生きた出会いによることを強調しています。事実、聖パウロは過去の歴史的なイエスに会っただけではなく、ご自分を救い主、主として示される復活された生けるキリストに出会ったのです。

同じように、私たちの回心の最も深いところにある土台は、哲学的な理論や抽象的な倫理にあるのではなく、キリストご自身とその福音の中にあるのです。

ただキリストだけが、私たちのキリスト者としてのアイデンティティーを提示します。

私たちは自分の最終的存在理由を、キリストの中にのみ、見出すことができるのです。救い主の偉大さに打たれた私たちも、聖パウロのように、人々にキリストについて語らざるを得ません。

私たちがいつもキリストの福音の宣教を大きな喜びと確信を持って続けていくことができますように。
 







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