2008-08-06 18:54:02

教皇、ヴァル・バディアへ巡礼、中国宣教師・聖ヨゼフ・フライナーデメッツ生誕地


教皇ベネディクト16世は、5日、北イタリア、アルト・アディジェのヴァル・バディアを訪問された。

ヴァル・バディアは、ドロミーティ地方の渓谷の一つ。教皇はこの日、中国における宣教師・聖ヨゼフ・フライナーデメッツの生誕地である、渓谷中の小村オイエスを巡礼された。

聖ヨゼフ・フライナーデメッツ神父は、1852年、バディア渓谷のオイエスに生まれた。1875年、ブレッサノーネで司祭叙階。1878年、聖アーノルド・ジャンセン神父が創立した神言修道会に入会し、1879年、ジョバンニ・バッティスタ・アンツァー神父(後に司教となる)と共に中国に派遣された。第二の祖国として中国とその人々を深く愛したフライナーデメッツ神父は、当時の歴史・社会的状況や迫害、疾病など、様々な困難を乗り越え同地での宣教に尽くし、1908年、流行性チフスにかかり帰天した。

オイエスに到着した教皇は、巡礼聖堂内で静かな祈りの時を持たれた。

教皇は聖堂内の巡礼者たちへの言葉で、キリスト者の生き方に道を示し、教会の未来にひとつのしるしをもたらす聖ヨゼフ・フライナーデメッツ神父の偉大な聖性を称えられた。

教皇は、政治・経済などで重要性を増す中国という大国が「福音に開くことは重要なこと」と述べつつ、中国人として生き、死ぬだけでなく、天国においても中国人でありたいと望んだフライナーデメッツ神父の生涯は、信仰がその国の文化や民族に反するものではないことを証しし、中国の人々がイエスに心を開くであろう確信を表すものであったと話された。

キリストだけが民族・文化を一致させることができると説かれた教皇は、ラディーノ語とよばれるこの地域特有の言語で、人々と共に主の祈りを唱えられた。

オイエスを発つ前に、教皇は教会周辺に集ったおよそ4千人の信者らにも感謝の言葉と祝福をおくられた。







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