2008-07-01 18:33:49

聖ペトロ・聖パウロ大祝日:教皇「パウロ年」のために祈る


ローマの保護聖人である聖ペトロ・聖パウロの大祝日を迎えた29日、教皇ベネディクト16世はバチカンの聖ペトロ大聖堂で荘厳ミサを捧げられた。

毎年カトリック教会のこの祝日と、エキュメニカル総主教庁の保護者聖アンドレアの祝日には、使節の交換が行なわれているが、今年のミサは前日28日の「パウロ年」開幕式の第一晩課と同様、エキュメニカル総主教バルトロメオ1世の出席を得て行なわれた。

教皇はミサ中、伝統である新しい首都大司教へのパリウムの授与式をとり行われた。

パリウムは、十字の刺繍を施した白く細長い布を輪状にしたもの。これは毎年1月21日聖アグネスの日に教皇が祝別した羊の毛で作られている。パリウムは首を通して胸と両肩にかけるが、その姿は羊を肩に乗せた「善き羊飼い」を象徴するものである。

教皇はこの1年間に新しく任命された40名の首都大司教区の大司教らの一人ひとりにパリウムを贈られた。また、この日出席できなかった2名の大司教はそれぞれの教区でパリウムを受け取ることになっている。

ミサの説教で教皇は、この機会に再びバルトロメオ1世総主教と、完全な一致の日への希望の中で、平和の挨拶を交わすことのできる深い喜びを述べられた。

教皇は聖ペトロと聖パウロの偉大な2使徒の生き方とその殉教を思い起こされながら、殉教者の血は復讐ではなく和解を祈るものであり、憎しみと暴力を超えた愛を示すものと話された。

また、聖パウロは福音をすべての人に伝え、唯一の信仰の出会いの場としてローマに普遍の教会の基礎を築くために、聖ペトロは文化や国を超えた皆の教会、すべての民族の教会の一致を生むためにそれぞれローマを訪れたと述べられた。

今日の社会では技術の発展によって世界中の人々が新しい形での一致を体験しているが、物的・外面的な一致とは異なる、キリストの平和から来る精神的・内的一致、キリストにおいて兄弟姉妹となった人々の一致を目指すことがペトロとローマの教会の使命であると教皇は強調された。

ミサの後に行なわれたアンジェラスの祈りでも教皇は、現代、世界が小さくなったと言われるものの、今なお多くの人が主イエスを知らないでいると述べ、「パウロ年」を通してすべてのキリスト者が福音の宣教者となるようにと願われた。

教皇は、この日オランダで聖霊奉仕会共同創立者ジョセファ・ステンマンス(1852-1903)の列福式が行なわれたことを紹介され、同福者の模範に続くよう招かれた。







All the contents on this site are copyrighted ©.