2008-05-21 18:57:47

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2008.5.21)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日のカテケーシスでは、初代キリスト教会で活躍したロマヌスという助祭の詩と音楽について考察しましょう。

ロマヌスは5世紀の終わり頃シリアで生まれ、高等教育を受け、助祭に叙階されました。後にコンスタンチノープルに赴きました。

ロマヌスの説教は、非常に特徴あるもので、「コンタキオン」と呼ばれるリズムカルな歌のような形をとっていました。最初に一種の導入部分があり、それにいくつかの単純なメロディーを持つリフレインが続いていました。

彼は非常に多くの説教・聖歌を作りましたが、そのうち89の作品が残っています。それらはみな当時の豊かな神学的・典礼的・信心的な内容を含み、それらを今日に伝えるものです。誰にでも近づけるような単純な言葉とメロディーで構成されているとしても、これらの「コンタキオン」はその内容の濃さが特徴です。

ロマヌスは、キリストにおいて啓示された唯一の神の救いのご計画のカテキスタでありました。聖書に根ざすロマヌスの賛歌は、キリストの神性、受肉の神秘、聖霊の役割、神の御母としての聖母マリアの尊厳など、初期の公会議の教義の発展に大いに寄与しました。

ロマヌスは、典礼における豊かな象徴が持つ力強さを、私たちに示してくれます。様々なイメージや詩、そして歌や音楽は、私たちの心を神の真理へと導き、地上と天上とを結び合わせるのです。
 







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