2008-05-15 18:08:14

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2008.5.14)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日のカテケーシスでは6世紀の著作家の教えに戻りましょう。この人物は、その作品が1世紀の聖パウロの弟子、アレオパゴスのディオニシウスのものと見なされていたことから、偽ディオニシウスとも呼ばれています。

彼の主要著書として「神名論」と「神秘神学」などがあります。 この2冊の本は、人間の理性的考察を完全に凌駕し霊的な完徳と観想においてその頂点に達する神の認識について解き明かそうとしています。

この偽ディオニシウスはすべてを超越する神を理解するには、否定形の定義法でしか理解できないのだと強調しました。

人は浄化から照らしに導かれ、そして最終的に完徳に到り、神との一致を果たすのです。

偽ディオニシウスの著作は、西方世界では、初期スコラ学者らや聖トマス、アヴィラの聖テレジアそして十字架の聖ヨハネなどに多大な影響を与えました。

偽ディオニシウスの、創造主なる神の美、宇宙の偉大な調和、キリストにおいて私たちに与えられた愛についての直観は、今日の私たちにも一致と和解、そして世界の平和実現のための努力をも推し進めてくれるのです。
 







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