2008-02-06 18:44:19

灰の水曜日:「回心への招きを受け入れよう」教皇、一般謁見で


6日、教会暦は「灰の水曜日」を迎え、復活祭の準備期間である四旬節に入った。

教皇ベネディクト16世は、同日午前、バチカンで一般謁見を行なわれ、カテケーシス(教会の教えの解説)の中で、回心の時である四旬節を有意義に過ごすよう招かれた。

1年の典礼の中で、また信者の生活の中で大変重要な四旬節は、復活祭に備えながらキリスト者としてのあり方に刺激を与えられる時であると教皇は述べられた。

教皇は、灰の水曜日、信者は灰を額に受けることで、人間がはかない、限界のある存在であると同時に、償いと回心の必要な罪深い存在であることを思い起こすと指摘。神からの完全な独立を宣言する現代の人間は、自分自身の奴隷となり、孤独に陥ってしまうが、回心への招きは、憐れみ深い神のみ腕の中に戻るようにとの促しなのであると強調された。

四旬節の間、内面的刷新の道のりの中で欠かせないものとして、「祈り・断食・施し」を示された教皇は、この中でも特に「施し」の実践をテーマにした今年の四旬節メッセージを紹介された。そして、必要とする人を具体的に助ける方法として、また地上の富への執着から自分自身を解放する方法としての、施しの意味を説かれた。

この日、教皇は謁見の席で、政府軍と反政府武装勢力の間で内戦状態にあるチャドに対話と和解をアピールされた。教皇は首都における市街戦で多くの犠牲者と避難民が出ている事態を深く憂慮され、暴力を止め、必要な人道支援を保証するよう呼びかけると共に、苦しむチャドの人々のために祈りと連帯を信者らに願われた。

また、世界各国の参加者に挨拶をおくられる中で、特に福者教皇ピオ9世(在位1846-78)の帰天130年を記念してバチカンを訪れた、同教皇の出身地イタリア・セニガリアの巡礼団に歓迎の言葉を述べられた。そして、普遍の教会の司牧に尽くし、激動の時代、世俗化の広がる社会の中でキリスト教信仰の真理を力強く主張したピオ9世の福音的賢明と内面的強さを思い起こされた。

最後に教皇は、この灰の水曜日、教会が特別な仕方で示しているように、回心への招きをすみやかに受け入れ、それを寛大さと忍耐をもって実践していくようにと、信者らを促された。







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