2018-01-27 09:19:00

聖パウロの回心の祝日、エキュメニカル儀式、晩の祈り:教皇フランシスコ「同じ神の恵みに生かされて」


 

1月25日使徒聖パウロの回心の祝日、キリスト教一致祈祷週間最終日に当たり教皇フランシスコはローマ城壁外の聖パウロ大聖堂で、キリスト教諸派の代表者たちと晩の祈りの式を執り行われた。その説教の中で教皇はすべてのキリスト者は洗礼という共通の神の恵みに生かされていることを強調された。

 

「親愛なる兄弟姉妹の皆さん、わたしたちキリスト者はすべて洗礼によって神からゆるしと神の子となる恵みを受けました。この共通の恵みに生かされて、今、神への賛美の祈りを共に捧げましょう。それぞれの違いを認識しつつもわたしたちは皆同じ神のゆるしと贖いの恵みを受け、唯一の神を父といただく兄弟姉妹です。

 

この儀式の中で朗読された出エジプト記の中に読まれるモーセのエピソードを思い起こしましょう。聖アウグスティヌスによればイスラエルの民が神の救いを体験したあの紅海はすべての人々の救いの源となった十字架上のキリストの御血の前表でした。

 

イスラエルの民が紅海の水を通して救いに至ったように、わたしたちキリスト者も洗礼の水を通して救われました。この洗礼の秘跡はわたしたちの敵、罪と死を打ち破ったのです。

紅海を渡ったイスラエルの民は「わたしの力、賛美は神にある、神こそわたしの救い」と歌いました。この同じ賛美を今わたしたちは同じ恵みを受けた兄弟姉妹たちとともに捧げます。

 

使徒聖パウロもこの同じ恵みと兄弟姉妹との交わりを体験しました。神の恵みは聖パウロにすぐに兄弟姉妹たちとの交わりに加わるよう促しました。パウロはその回心後、初めにダマスコの兄弟たちそしてのちにエルサレムの兄弟たちの所に赴いています。兄弟とともにあること、これは信じる者たちの生きた体験です。わたしたちは霊的生活に成長するにつれて少しづつ恵みは他者に伝達し兄弟たちと共有するものだと理解します。

 

紅海を渡りモーセに導かれてカナアンの地に向かう神の民の旅と洗礼を通して神の子となったキリスト者の歩みには共通点が多々あります。神の民が砂漠で多くの困難に遭遇したように今日のキリスト者も多くの困難や危険さらされています。なんと多くのキリスト者たちがキリストの名のゆえに迫害されていることでしょう。彼らは皆、いかなる派に属していようと洗礼の恵みで結ばれ一致した信仰の証人、殉教者です。わたしたちは 他の宗教の兄弟たちとも心を合わせいつでもどこでも人類の尊厳を守るために努力するのです」。








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