2017-09-22 13:02:00

フィローニ枢機卿、日本司牧訪問「平和を築く人として生きよう」


日本を司牧訪問中の教皇庁福音宣教省長官、フェルナンド・フィローニ枢機卿は、広島、大阪を訪れた。

20日午前、九州・沖縄地方の教区からなる長崎教会管区の司教らとの出会いの後、フィローニ枢機卿は広島に移動した。

広島で、同枢機卿は平和記念公園を訪問。原爆死没者慰霊碑の前で深い祈りを捧げた。また平和記念資料館を見学し、関係者の説明に耳を傾けた。

広島で司祭・修道者・信者らと交流したフィローニ枢機卿は、集いの席で、「平和を築く人として生きる」とはどういうことかを考察。「キリスト教的な観点から見る平和はただ単に暴力や戦争がない状態を言うのではない」と述べ、真の平和を構築するための3つの柱として、赦し、真理、正義を挙げた。

世界平和記念聖堂で行われたミサで枢機卿は、広島教区の日本と世界に正義と平和を推進する役割を強調。原爆の悲劇の記憶にも関わらず、世界の各地で大量破壊兵器が生産され、中東、アジア、アフリカなどで紛争が続いている現状を見つめつつ、正義と真理、平和のために、主が人々の心と考えを照らしてくださるよう祈った。

21日、フィローニ枢機卿は大阪へ。ここで枢機卿は、大阪大司教区に広島・高松・京都・名古屋の各教区を合わせた大阪教会管区の司教らと出合った。

大阪カテドラルで行われた司祭・修道者・信者らとの集いで、フィローニ枢機卿は、今日の困難な状況の中でまだ日本における福音宣教を語ることは可能かと問いかけた。日本はいまだ宣教国であることを指摘しながら、宣教の障害となる日本特有の社会環境に言及。倫理的・霊的貧しさほど大きな貧しさはない、と説く枢機卿は、人々に福音をもたらすことは最高の奉仕であると語った。

聖マタイ使徒福音記者を記念したこの日、同枢機卿はカテドラルで司式したミサの説教で、イエスによるマタイの召し出しのエピソードと取り上げた。召し出しにおいて常に最初にある神からの働きかけに注目すると共に、「わたしに従いなさい」という召し出しの意味を考えるよう招いた。

フィローニ枢機卿は、22日、仙台へ向かい、東日本大震災の被災地を訪問した。

23日から26日まで、同枢機卿は、東京で教会関係者らとの交流を続ける。

 








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