2017-09-11 11:00:00

教皇、カルタヘナでミサ、コロンビア訪問を終了


9月10日、教皇フランシスコはコロンビア北部カルタヘナでミサを司式、これによって同国の司牧訪問を終了された。

9月6日から始まったコロンビア司牧訪問で、教皇は「最初の一歩をしるそう」をモットーに、平和と和解を呼びかけながら、首都ボゴタ、ビリャビセンシオ、メデジンの諸都市をめぐられた。

10日、カルタヘナを訪れた教皇は、コロンビア訪問の最後の公式行事として、午後から同市の港湾地帯で市民と共にミサを捧げられた。

このミサは「人間の尊厳と人権」をテーマにとり行われた。

ミサの説教で教皇は、200年前、独立と自由を守るために立ち上がったカルタヘナの英雄的歴史、そして、この地で奴隷の救済のために力を尽くした聖ペトロ・クラベルら、イエズス会士たちの活動を背景に、32年前、同市はコロンビアにおける人権の中心地と定められた経緯に触れられた。

コロンビアの人権の発展を物語る、ここ聖ペトロ・クラベルの巡礼地で、今日、神の御言葉は、赦しと、更生、共同体、祈りについて語りかけていると教皇は述べられた。

そして、このミサで朗読された、「兄弟があなたに対して罪を犯したなら、行って2人だけのところで忠告しなさい。言うことを聞き入れたら、兄弟を得たことになる」というイエスの教え(マタイ18,15-20)を、自分たちのものとするよう勧められた。

一人の人が犯した過ちや罪は、わたしたち皆に問いかけるが、最も影響を受けるのはその兄弟が犯した罪の犠牲となった人であり、その人は、罪を犯した人がこれ以上道に迷わないように、最初に働きかけるよう招かれていると話された。

イエスは共同体への復帰の歩みを、まず一対一の対話から始めるようにと示していると教皇は述べ、いかなるものも、過ちを償うためのこの出会いに取って代わることはできないと強調。

キリスト者は草の根から、死や暴力の文化を、命と出会いの文化に変えていくように召されていると話された。

最初の一歩とは、キリストと共に、他の人々のところへ自分から出かけていくことと説く教皇は、コロンビアの安定した恒久的平和構築のために、兄弟のもとに赴き、共通善や、平等、正義、人間そのものに対する尊重を目指しつつ、暴力の結び目を解いていくことが急務と呼びかけられた。

こうしてコロンビアでの日程を終えた教皇は、現地時間10日夜、カルタヘナ空港でサントス大統領の見送りを受け、帰路につき、イタリア時間11日午後、ローマに戻られた。

 








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