2017-05-13 18:47:00

ファティマの牧童フランシスコとジャシンタ聖人に、教皇による列聖式


教皇フランシスコは、5月13日、巡礼先のポルトガル・ファティマでミサを捧げ、同地での聖母出現100年を祝うと共に、聖母の出現に会ったフランシスコ・マルトとジャシンタ・マルトの、2人の牧童を聖人の列に加えられた。

カトリックの教会暦で「ファティマの聖母」を記念するこの日、ファティマの聖母巡礼地には、地元ポルトガルをはじめ、世界中から熱心な信者らが集い、教皇と共に聖母への崇敬を新たにし、フランシスコとジャシンタ兄妹の列聖の喜びを分かち合った。

1917年5月13日、フランシスコ・マルト(当時9歳)とジャシンタ・マルト(当時7歳)が、従姉妹ルシア・ドスサントス(当時10歳)と、ファティマのコヴァ・ダ・イリアで羊の群れの世話をしていると、突然強い光が差し、ロザリオを手にした輝く婦人が現れ、罪人の回心のために祈るようにと3人の子どもたちに告げた。牧童たちは聖母の出現を計6回にわたって受けた。

これからわずかの間に、フランシスコは1919年に11歳で、ジャシンタはその翌年に10歳で、共に当時世界的に流行したインフルエンザ「スペイン風邪」のために、短くも、信仰と愛と祈りに満ちた人生を閉じた。

ファティマの大聖堂内には、フランシスコとジャシンタ兄妹が、その後修道女となり2005年に亡くなった従姉妹ルシアと並んで葬られている。

教皇はミサの説教で、聖母は神の無い生活、神を冒涜する生活が地獄へとつながる危険を予告し、わたしたちの心に住み、わたしたちを被う神の光を思い出させるために来られたと話した。

教皇は、聖母を通して牧童たちを包んだ神の光を観想しつつ、ファティマはもとより世界のどこにいても、わたしたちが聖母に保護を求め、「御子をわたしたちに示してください」と頼む時、わたしたちはこの光のマントに包まれるだろうと語られた。

「わたしたちには母がいます、母がいるのです」と人々に呼びかけられた教皇は、聖母に子としてすがり、イエスに置かれた希望を生きるよう招かれた。

聖母のマントの下でわたしたちは道を見失うことはなく、聖母の腕からは希望と平和を受け取るだろうと教皇は説きながら、すべての人々、特に、病者や身体の不自由な人々、受刑者、失業者、貧しい人々、見捨てられた人々を、その保護に委ねられた。

そして、聖母の保護の下で、わたしたちが世界において、救い主イエスの真の御顔を観想する「夜明けの見張り人」となり、宣教的、受容的で、自由にして忠実な、貧しくとも愛に豊かな、若く美しい教会の顔を再発見できるようにと祈られた。

2日間に渡るファティマ巡礼を終了された教皇は、同日午後、帰国の途に着かれた。








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