2017-05-04 14:00:00

教皇、広報事務局の総会参加者に励まし「現代に対応し歩み続けよう」


教皇フランシスコは、教皇庁広報事務局の総会参加者とお会いになった。

教皇庁広報事務局(事務局長:ダリオ・ヴィガノ師)は、5月3日より第1回総会を開催。4日、参加者らはバチカン宮殿で教皇との出会いを持った。

同事務局は、教皇フランシスコの2015年6月の自発教令によって、教皇庁の新しい広報システムとして誕生した。

その創設は、メディアのデジタル化をはじめ、今日の広報をとりまく環境に適応するために、バチカンの広報のあり方を再考し、教皇庁内のこれまでの広報関連諸機関を再編成、統合化し、一括した運営を行いつつ、教会の宣教上の必要により良い形で応えていくことを目的としている。

同事務局創設から間もなく2年を迎え、このたび初めての総会を行なった関係者らに、教皇は、改革を恐れず、既存の機関の単なる組み合わせや合併ではない、まったく新しい組織作りに取り組んで欲しいと励まされた。

新聞、書籍、写真、テレビ、ラジオなど、これまでそれぞれ個別の伝達方法を持っていた各メディアが、デジタル化によって一つの基盤に集約されることで、教会の情報によりアクセスしやすくなることに教皇は期待を表された。

現在、バチカン内の既存の各メディア・関係機関は、教皇庁広報事務局創設後、段階的にこの新しいシステムに組み入れられている。

来年からこの新組織に入るバチカンの機関紙「オッセルバトーレ・ロマーノ」に対し教皇は、新しい方法の模索によって、紙媒体の読者を上回る、さらに多くの人々に親しんでもらえるようにと願われた。

また、すでに新組織下にあり、数年前からポータルシステムを運営しているバチカン放送局についても、最新の技術と今日の人々の必要に合わせた、新しいモデルの追求を励まされた。

一方で、技術的に対応しにくい地域、たとえばアフリカ地域などに対しては、現在も短波放送が続けられており、教皇はその継続を強調された。

さらに、近く教皇庁広報事務局の管轄下に入るバチカン出版局、バチカン印刷局に対しても同様に、新しい大きな共同体の中で調和のもとに製作・出版が行えるよう希望された。

歴史は貴重な遺産であり、未来に向けて進むために力を与えるものであるが、歩み続けるエネルギーと勇気を持たない場合、単なる博物館になってしまうと教皇は注意を促され、新しい組織作りに向けて関係者らを勇気付けられた。

 








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