2017-04-13 17:23:00

聖木曜日:教皇とローマ教区の司祭たちによる聖香油のミサ


4月13日、カトリック教会の典礼暦は、復活祭直前の木曜日、「聖木曜日」を記念した。

「聖週間」中の木曜日、「聖木曜日」の午前には、各教区の司教座聖堂において、「聖香油のミサ」がとり行われる。

このミサは司教と司祭が共同司式し、式中、司祭叙階の日の誓いが新たにされる。

また、「聖香油のミサ」の名にあるように、ミサ中、司教によって聖油の祝別が行なわれる。

同日、教皇フランシスコは、バチカンで、ローマ教区の司祭らと「聖香油のミサ」を捧げられた。

ミサが行われた聖ペトロ大聖堂では、ローマ司教である教皇を取り巻くように、司祭たちの白い祭服が広がった。

説教で教皇は司祭たちに、世界の隅々にまで福音の喜びを伝えるようにと励まされた。

イエスの福音とはまさに「喜ばしい知らせ」であり、司祭はその全存在をもって、イエスの弟子=宣教者として、その喜びを広めなければならないと教皇は強調。

その福音宣教は、高慢で厳格すぎるものであってはならず、その真理が具体的な形をとり、神の優しさを伝えるものとなるようにと願われた。

例えば、説教は、可能ならば短く、主ご自身が触れるように、人々の心に喜びをもって触れるものであるべきと話された。

神のいつくしみを不毛の地にあふれさせるように福音の喜びを伝えて欲しいと述べた教皇は、福音宣教において、譲ることのできない「真理」と、すべての罪びとに対する無条件の「いつくしみ」、心の奥深く届く「喜び」の、3つの要素が緊密に結びついているようにと希望された。

この後、助祭たちは油の入った3つのアンフォラ(持ち手のついた縦長の壺)を祭壇に運んだ。

教皇は祈りと共に、洗礼志願者用聖油、病者用聖油、堅信等に用いる聖香油の3種の油をそれぞれ祝別された。

ミサの後、教皇はローマ教区の10人の主任司祭たちと昼食を共にされ、司祭たちが語る小教区司牧の様々な経験や問題に耳を傾けられた。

聖木曜日の午後から、「聖なる過ぎ越しの3日間」に入り、教会の典礼はいよいよその頂点を迎える。

教皇はこの日夕方、イタリア中部・パリアーノに赴き、同地の刑務所で「主の晩餐の夕べのミサ」を受刑者らと共に記念された。








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